食物、蜂刺されによる急性アレルギーにそなえる

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専門医が動画で解説食物アレルギーの方の食生活

かつての食物アレルギーは、疑わしきものはすべて、完全に除去しましょうという方針がありました。
しかし、ここ10年15年間の間で、情報が積みあがる中、正しい診断に基づいた、必要最小限の除去をしましょうというふうに変わってきております。
この必要最小限の除去とはどういうことなのでしょうか。

かつて、アナフィラキシー事故を起こさないためには広め広めに除去をするような傾向がありまして、セット除去、鶏卵(けいらん)といえば鶏肉(けいにく)、牛乳といえば牛肉。
類除去、小麦アレルギーといえば麦類、大豆アレルギーといえば豆類など、広めに除去するような傾向があったのですが、この15年間の中で、負荷試験を通してさまざまな情報が積みあがってくる中で、必要最小限の除去ができるようになってきました。

例えば、鶏卵(けいらん)と鶏肉(けいにく)といえば昔は当たり前のように除去の対象となっていましたが、これは、実際には関係ありません。
鶏卵(けいらん)と魚卵も卵つながりでよく除去の対象になるのですが、これも鶏卵(けいらん)アレルギーがあるからといって魚卵をセットで除去する必要はありません。

牛乳と牛肉に関しても同様です。

豆類となりますと、一番多いアレルギーは大豆だというふうに思われる方も多いと思いますが、豆類で一番多いのは、ピーナッツアレルギーです。
ピーナッツというと、ナッツという認識がみなさんあると思いますが、よくよく考えてみれば、地面に埋まってますので、あれは豆なわけであります。
が、ピーナッツアレルギーというと、木の実類を除去されてしまうような傾向があったりもしますが、そのようなことは考え方としては誤りですし、豆類もしくは麦類としてまとめて除去する必要もこれもありません。

また最近、果物・野菜アレルギーが増えてきてるというお話を聞いたこともあるでしょう。
これは、花粉症との関連があるといわれております。
例えば、北海道にはたくさんいらっしゃいます白樺アレルギーの患者さんは、実に4人に3人はりんごが食べられません。
これは白樺の花粉とりんごのたんぱくが極めて構造が似ているからなのであります。
このような関係で、最近、花粉症に関連した果物・野菜アレルギーがとても多く報告されています。
この果物・野菜アレルギーではOAS(口腔アレルギー症候群)が発症しやすい傾向があります。

また、油脂、油や糖類、加熱・発酵に対しても、誤った考え方があります。
食物アレルギーの原因は、食品のタンパク質によっておきます。
食品はタンパク質、炭水化物、脂質、ミネラル、ビタミンなどで構成されておりますが、このうち炭水化物、糖類ですね、また、脂質、油は原因とはなりえません。
でありますので、かつて、大豆アレルギーの大豆油、ごまアレルギーのごま油は除去の対象となっておりましたが、これらをセットで除去する必要はありません。
また、アレルギーの原因たんぱく質は、その構造が極めて壊れにくい特徴があります。
胃酸や十二指腸液、腸液でも消化されずに、からだに吸収さてれていく傾向がありますので、多少の加熱や発酵では容易にその構造は壊れません。
でありますので、加熱・発酵を介して、食べられやすくするものではないと考えてください。
しかし、例外があります。
鶏卵(けいらん)、魚卵、野菜、果物、こういったものは加熱によって食べられやすくなる傾向があるといわれております。

今までのものを表にしてまとめておりますけれども、説明しきれていないところを解説いたしますが、鶏卵(けいらん)の卵殻カルシウム、また牛乳の乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム、乳化剤、カカオバター、乳酸菌、これらは卵や乳などの言葉がつきますので、除去の対象とされがちですが、それらのアレルギーがあったとしても、食べられます。
小麦アレルギーの麦茶、これは大麦を焙煎したものですし、麦芽糖、これはとうもろこしが原料です。
醤油、これに関しては、原材料に大豆と小麦と塩と書いてありますので、小麦が入っているのでありますが、これは例外的に発酵の過程で小麦たんぱくが完全に分解されますので、小麦アレルギーを理由にして醤油を除去する必要はありません。
大豆アレルギーの大豆油は先ほど申し上げた通りですね。
魚はかつて、青身魚、赤身魚、白身魚など色で分けられる傾向がありましたが、この色で分ける方法も現在は否定的であります。
肉類アレルギーに関しても同様なことがいえます。
一方で、牛乳アレルギーの乳酸菌飲料、これは牛乳に乳酸菌を入れて発酵させた飲み物ですので、牛乳アレルギーの場合は飲めません。
小麦アレルギーのデュラムセモリナ粉、デュラム粉という小麦粉のこれは品種の名前ですので、小麦アレルギーであればデュラムセモリナ粉は食べられません。
また逆にデュラムセモリナ粉が食べられるのであれば小麦アレルギーではない、というふうに考えられます。

これ以外にも食物アレルギーの患者さん方が日々安心安全な生活を送るためにもアレルギー表示やリスク管理、例えば誤食予防、医薬品の中にも食品成分が使われているものもあります。
また、予防接種などでも誤解が多く、鶏卵(けいらん)アレルギーがインフルエンザワクチンが打てない、というふうに考えられていたりすることもありますが、そういった知識をしっかり持って、食物アレルギーがあっても安全安心な生活が送れるように、配慮していけるようにいたしましょう。

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