原因別アナフィラキシー
|食物アレルギー
|代表的な食物アレルゲン
行事やイベントなどで食べる機会が多い食物です。特にイクラは
乳幼児期の新規発症アレルゲンの上位に挙げられます。
監修
昭和医科大学 医学部 小児科学講座
教授 今井 孝成 先生
日本人がよく食べる魚卵にはイクラ(サケ・マス)、タラコ(スケトウダラ)、シシャモの卵、ワカサギの卵、数の子
(ニシン)、とび子(トビウオ)、子持ち昆布(ニシン)、キャビア(チョウザメ)、カラスミ(ボラ)などがあります。
魚卵アレルギーは即時型症状で発症することが多く、日本では、魚卵は新規発症の原因食物として、1・2歳群では3番目に、3~6歳群では2番目に多い食物です1)。
特にイクラの頻度が高いことがわかっています2)。魚卵は行事やイベント
などで食べる機会が多く、お寿司やおせちを通して幼児期の子どもにも身近な食物ですので、注意が必要です。
魚卵アレルギーの予後については、まだよくわかっていません2)。
魚卵アレルギーのほとんどがイクラアレルギーの患者さんですが、イクラアレルギーの患者さんが、タラコやシシャモの卵で症状が出る割合は10~30%です。そのため、魚卵をひとくくりにして除去する必要はありません。
また、鶏卵や魚肉についても除去する必要はありません。
イクラは特定原材料に準ずるものとしてアレルギー表示の推奨品目となっています2)。
イクラは「すじこ」「スジコ」として表記されることがあるため、食品表示を確認する際には、代替表記にも留意します4)。
参考文献
本サイトに掲載された健康情報は啓発を目的としたものであり医師等のヘルスケアプロバイダーに対する相談に取って代わるものではありません。
患者さんの治療に関しては、個々の特性を考慮し医師等のヘルスケアプロバイダーと相談の上決定すべきものです。