アナフィラキシーって
こんな病気
アナフィラキシーは、じんましんなどの皮膚症状やくちびるの腫れ
などの粘膜の症状とくしゃみ、息切れなどの呼吸器の症状や血圧低下などの症状が複数同時にあらわれるのが特徴です。アナフィラキシーの症状について解説します。
監修
昭和医科大学 医学部 小児科学講座
教授 今井 孝成 先生
アナフィラキシーの症状はさまざまです。もっとも多いのは全身性の皮膚症状で、皮膚が赤くなる・じんましん・かゆみなどの症状で、アナフィラキシーの80~90%に認められます。
この皮膚症状に加えて、ぜん鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)、息苦しくなる・声が出なくなるなどの強い呼吸器症状、強い腹痛や嘔吐を繰り返すなどの強い消化器症状、意識を失う・ぐったりするなどのショック症状が複合してみられる場合はアナフィラキシーが疑われます1)。
中には皮膚症状を伴わない場合もあります。
アレルゲンに曝露されたあと、急激に血圧低下やぜん鳴、声が出ないなどの呼吸器症状だけがあらわれたときも、アナフィラキシーを疑います。
次の2つの項目のいずれかに当てはまる場合、アナフィラキシーの可能性が非常に高いとされます。
皮膚、粘膜、またはその両方の症状(全身性のじんましん、瘙痒または紅潮、口唇・舌・口蓋垂の腫脹など)が急速に(数分~数時間で)発症した場合
典型的な皮膚症状を伴わなくても、当該患者にとって既知のアレルゲンまたはアレルゲンの可能性がきわめて高いものに曝露された後、血圧低下*または気管支攣縮または喉頭症状#が急速に(数分~数時間で)発症した場合
日本アレルギー学会.アナフィラキシーガイドライン2022. P2. 2022より引用
参考文献
本サイトに掲載された健康情報は啓発を目的としたものであり医師等のヘルスケアプロバイダーに対する相談に取って代わるものではありません。
患者さんの治療に関しては、個々の特性を考慮し医師等のヘルスケアプロバイダーと相談の上決定すべきものです。