アレルギー/アナフィラキシーに関連してよくお寄せいただく質問と回答をまとめました。
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アレルゲンの特定にもっとも重要なことは丁寧な問診です。食物が原因として疑わしかったら、いつ、何を、どのくらい食べたか、どのような症状が、いつ頃から現れたか、症状はいつまで続いたのかなど詳細に確認します。可能性のある原因(アレルゲン)について、血液検査(血液中にアレルギー反応に関与する特異的 IgE 抗体※があるか)、皮膚テスト(プリックテスト:皮膚にアレルゲンを少量たらし、針で小さな傷をつけてアレルギー反応があるか)を行います。ただし、これらの結果は原因(アレルゲン)の推定には役立ちますが、確定するものではありません。食物アレルギーを疑うのであれば、必要に応じて食物経口負荷試験などを行います。
※特異的 IgE 抗体:免疫グロブリンと呼ばれるタンパク質の一種。即時型アレルギー反応にかかわります。特異的とは、特定の物質にのみ反応することを示します。
ハチ毒、ハウスダスト、食物、花粉など、アレルゲンを少しずつ体内に取り込んで、徐々に抵抗力をつけていく「アレルゲン免疫療法」があります。ハチ毒アレルギーの場合は、16 歳以上で以前にアナフィラキシーの経験があり、ハチ毒に対する抗体がある人が対象となります。この治療が受けられるのは特定の医療機関に限られており、保険は適用されません。なお、2025 年 5 月現在、治療に用いられるハチ毒エキスの入手が困難であることから、国内では施行ができない状況にあります。
病院を受診する前にアナフィラキシー症状の程度に応じて、処方を受けている自己投与可能なアドレナリン製剤や内服薬などを用いて対処します。特に下記の表(自己投与可能なアドレナリン製剤を使用すべき症状)の症状がひとつでも該当する場合には「自己投与可能なアドレナリン製剤」をすぐに使用することが求められます。
過去にアナフィラキシーを起こしたことがあり、主治医から指示を受けている人は、主治医の指示に従って対処してください。自己投与可能なアドレナリン製剤が必要となったときには、アナフィラキシーの原因となったものを取り除くとともに、すぐに自己投与可能なアドレナリン製剤を投与し、救急車を呼んでください。そして、足を高くするなど楽な姿勢で救急車の到着を待ち、病院で適切な治療を受けてください。
アナフィラキシーが起こった場合は、まずはすぐに救急車を呼ぶことが最優先です。命に関わる重篤なアレルギー反応であるため、迅速な対応が必要です。症状が落ち着いた後や原因を調べるためには、アレルギー科、皮膚科、内科、小児科(小児の場合)などで、アレルギー専門医が在籍する医療機関を受診し、適切なフォローアップを受けましょう。専門医がいる病院は、日本アレルギー学会の「専門医・指導医一覧」から確認できます。
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患者さんの治療に関しては、個々の特性を考慮し医師等のヘルスケアプロバイダーと相談の上決定すべきものです。