原因別アナフィラキシー
|ハチ毒アレルギー
ハチ毒アレルギーは、ハチに刺されてから短時間で症状があわられるのが特徴です。局所的な腫れから重い全身症状(アナフィラキシー
ショック)を起こすとされています。ハチ毒アレルギーの症状について解説します。
監修
獨協医科大学埼玉医療センター
呼吸器・アレルギー内科
准教授 平田 博国
先生
ハチ毒自体の刺激による局所反応と、過去にハチ刺傷の経験があり、ハチ毒に対するアレルギーを有している場合は
アレルギー反応も起こります。ただし、一度に多量のハチ毒が体内に入った場合、初めてのハチ刺されでもアレルギー様の反応を起こすこともあります1)。
・激しい痛み、発赤など
・全身にかゆみを伴った皮膚症状、めまい、嘔吐、呼吸困難などが出現し、重症の場合は意識障害や急激な血圧低下による
アナフィラキシー反応で死に至る場合があります2)。
ハチ毒は反応時間が早く、多くの場合、刺されてから30分以内、早ければ数分以内に症状が出ます3)。症状が早くあらわれるほど重症とされ、意識を消失した人の多くは刺されてから20分以内に症状が出たという報告2, 4)や短期間に2回ハチに刺されると、アナフィラキシーを起こしやすくなるという報告5)があります。また、アナフィラキシーの症状が出てから
心肺停止までの時間(中央値)は15分であり6)、医療機関から離れた山間部などでハチに刺された場合は救急車の到着までに時間がかかることが多く、アナフィラキシーショックによって命を落とすリスクが高まることから、対策が必要です。
参考文献
本サイトに掲載された健康情報は啓発を目的としたものであり医師等のヘルスケアプロバイダーに対する相談に取って代わるものではありません。
患者さんの治療に関しては、個々の特性を考慮し医師等のヘルスケアプロバイダーと相談の上決定すべきものです。